双極性障害とセルフケア 散歩と瞑想で心を整える

メンタルに良かったこと

躁のときは気持ちが高ぶり、うつのときは自分を責めてしまう。そんな毎日の中で、私は「自分をいたわること」をほとんどしてきませんでした。
病気と戦おうと頑張りすぎた結果、症状が出たときに「なんでできないんだろう」と自分を責め、ますます気持ちがしんどくなることもありました。

そんなときに気づいたのは、「病気と戦う」のではなく、「病気と一緒に生きるにはどうすればいいか」を考えることの大切さでした。そのために必要なのがセルフケアです。ここでは、私が実際に取り入れているセルフケアの工夫について紹介します。

おあです。社会福祉士・精神保健福祉士、双極性障害の当事者として活動しているよ。【自己紹介】

セルフケアを意識したきっかけ

セルフケアを始めたのは、「自分を責めてばかりでは前に進めない」と気づいたことがきっかけです。
主治医の言葉や日々の体験を通じて、「いたわることも治療の一部なんだ」と考えられるようになりました。

私が実践しているセルフケア

散歩

毎日の散歩は私にとって大切なセルフケアのひとつです。
外に出て歩くだけで気分が軽くなり、ストレスが発散されます。さらに体力も少しずつついてきて、疲れにくくなった実感があります。散歩は気持ちを切り替えるきっかけにもなり、心と体の調子を整えてくれます。

瞑想

瞑想も欠かせません。
短い時間でも呼吸に集中すると気持ちがすっきりし、今の自分の状態を客観的に見られるようになります。私にとって瞑想は「心のバロメーター」であり、「今は少し無理しているな」と気づかせてくれる大切な時間です。

自分を親友のように扱う

私はよく症状のせいで自分を責めてしまいます。そんなときには「これは症状のせいで考えているんだ」と認識し、自分を責めないようにしています。
「もし自分が親友だったら、なんて声をかけるだろう?」と考えることで、自然と優しい言葉をかけられるようになりました。

躁のときのセルフケア

躁のときは気持ちが大きくなり、外出すると無駄遣いにつながることがありました。
そこで、瞑想をして「今は躁なんだ」と認識し、外に出るのではなく、家の中でできることに取り組むようにしています。掃除や料理など、お金のかからない行動を選ぶことで、落ち着きを取り戻せるようになりました。

日常の小さなセルフケア

特別なことだけでなく、日常の小さな習慣もセルフケアになります。
朝は散歩や瞑想を取り入れ、コーヒーを豆から淹れて味わったり、好きな動画を見たり。こうした小さな行動で「自分の機嫌をとる」ことを意識するようにしています。

失敗から学んだこと

私は以前、病気と戦おうとするあまり、症状が出たときに自分を強く責めてしまいました。
けれど、その経験から「完璧を目指さなくていい」「自分の気持ちに素直になっていい」「無理をしなくていい」と思えるようになりました。

セルフケアは「うまくやらなきゃいけない」ものではありません。失敗しても自分を責めず、原因を見つけて次につなげれば十分です。

まとめ

私にとってセルフケアの中心は「散歩」と「瞑想」です。
けれど大切なのは方法よりも、無理をせず、自分が心から楽しめることを取り入れることだと思います。

もしセルフケアで失敗しても大丈夫。自分を責めずに、次の工夫につなげればいいのです。
セルフケアは「病気と戦うための武器」ではなく、「病気と一緒に生きるための味方」だと、今は思えるようになりました。

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